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生涯投資家(著村上世彰)から学ぶ日本企業の悪習

こんにちはnontan26です。

今回読んだ本は「生涯投資家」著村上世彰

数年前世を席巻した村上ファンドの元社長村上世彰さんの自叙伝的なものになります。

ただの自叙伝というよりも著者の考えから浮かび上がる日本社会の悪いとこなんかも見えてきてとても楽しめました。

 

 

 

 概要

大体10年前くらいに一躍時の人となった著者の村上氏、僕は当時学生だったが、何か悪いことをしたんだろうとくらいにしか思っていなかった。

当時の僕と同じように多くの人間があの時期の騒動を理解せず情報を右から左に流していただけだろう。

そんな無知蒙昧な自分を少し恥じてしまった。

 

著者は2006年にニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕された村上ファンド代表村上世彰氏

本書は氏の自叙伝と投資理念を伝えるための解説書である。

 

 

著者が伝えたかったこと

本書に一番多く現れる単語は「コーポレートガバナンス」(企業統治)である。

彼はもともと官僚であったが、国の側から見てこのコーポレートガバナンスの必要性を実感し、実際にプレイヤーの立場から訴えていこうとファンドを立ち上げたそうだ。

コーポレートガバナンスとは

企業の不正行為の防止と競争力・収益力の向上を総合的にとらえ、長期的な企業価値の増大に向けた企業経営の仕組み

 

上場企業である以上会社は法的に株主のものであるから、株主としてきちんと経営しているかどうか意見するよって話ですね。

 

何を意味するかというと

つまり会社役員と株主の間で対立構造になる。

※対立にならない企業もあるが、そのような企業は順調に成長を遂げているまっとうな企業なのでここでは置いておく。

 

今は変わってきているだろうが、昔は社内政治を乗り越えたプレイヤーや経営を知らない2世が役員の椅子に座ることが往々にしてあった、そのため私利私欲にまみれた経営や今までの歴史に甘えた経営を行っている企業に対し、企業としてのあるべき姿を取り戻すため、株主側としてコーポレートガバナンスを効かせるべく、また、社会にその必要性を訴えるため、彼のファンドが株主として乗り込んでいたということである。

 

本書の注目点

投資家も会社も一番の目的は利益の追求のはずである。

同じ方向に手を取り合って進むことでWin=Winの関係になり、しいては日本の経済発展とつながっていくものである。

なので欧米のようにコーポレートガバナンスを徹底させることは我々日本国民側から見た場合正論なのである。

しかし、なぜ上手くいかないのか?

 

それは会社の利益を無視した集団組織の理念や意地、プライドなどの不合理なものの存在やぬるま湯に浸かっているだけで楽な既得権益層がおり、その者たちへの侵略行為となってしまうからなんですね。

 

今の企業体質についてはわからない(当時よりはまともになっている)が、当時はそんな企業がたくさんあって、利益を上げるということだけでなく、会社が損をしてでも役員たちの保身が行われていることが多々あったとのこと。

 

それが大きな問題だったってことですね。

これは、企業は利益を追求し従業員や株主に利益を分配するという構造を無視した、私利私欲的なものであり、日本のガン細胞のような忌まわしき体質であった。

今でもそのような企業は存在しているだろう、そのような後ろ向きな人間がいることが僕にとっては残念であるとしか言い表せない。

 

まとめ

株を介した関係であっても最終的には人と人との関係であるには変わらないってことですね。

僕は欧米的な合理主義ってやつがわかりやすくて気に入ってます。

反対に日本の感情的なしきたりやプライドやメンツに固執する考え方は好きではありません。

ただ、世の中にはそんな私的な感情論で出来ている人間がたくさんいるように感じます。

もともと短気な私は自分の伝えたいことが分かってもらえなかったり、質問をはぐらかされたりするとついつい要点のみを畳み掛けるように話してしまったり、口調がきつくなってしまうなどコミュニケーション方法が拙いせいで「物には言い方がある」と指摘されるなど印象が悪くなってしまった。

著者もこのように語っているが、まだ、この社会は正論だけでは通用しない。

勿論合理的な賢い方々はたくさんいらっしゃるのだろうが、主観的で感情論的な人々の方が多く存在し、言い方まで考えないと正しいことが歪曲されてしまうこともあるのだろうと感じた。

これはミクロな社内の社員同士のやり取りなんかと根本は同じなのであろう。

コーポレートガバナンスの話からもそんな対立構造が見えた気がします。

今回は特に触れていませんが、投資や企業の考え方・当時の自叙伝としてもとても面白い本でしたので読んでみてはいかがでしょうか。